新しく設立された法人は、近頃再び増加傾向に転じています。
将来オフィスを設立したいと考える若い起業家の方は少なくありません。
最初はバーチャルオフィスや自宅オフィスなどを利用し、事業が軌道に乗った時点でオフィス開設される方も多いです。
起業者にとって、オフィスの設立は大きな決断です。
そんなオフィスの設立には多数の手続きが必要であり、進め方が分からない方も多いのではないでしょうか。
今回はオフィスの設立に覚えておきたい3つの注意点をご紹介します。
スムーズに手続きを進めるための参考にしてください。
オフィスの設立に必要な手続きとは
法人としての活動が軌道に乗り、新たにオフィスを設立する際に必要な手続きを簡単にご紹介いたします。
オフィスを設立するにあたり、以下の3つが忘れてはいけない主な注意点です。
必ず必要な手続きになりますので覚えておいてください。
- 電話回線やLAN設備
- 消防設備
- 公的機関への届出
1. 電話回線やLAN設備
オフィスを設立するにあたり、電話回線やLANといった通信に関するインフラの整備は欠かせません。
オフィスを開設する場合、多くの方が同時利用回線の多いビジネスフォンを選ばれるのではないでしょうか。
電話工事は手続きを開始してから作業が完了するまでに期間がかかることもあるため、遅くとも利用開始予定日の1カ月前には連絡しておいた方がよいでしょう。
また社内のネットワーク環境も電話設備と同様に、早めに開通させたいインフラです。
LAN工事は、オフィスのレイアウトなどにも大きな影響を及ぼします。
そのため、あらかじめおおまかなレイアウトを決めておくとスムーズです。
個人デスクや会議室など社内のネットワークを利用する場所を確認し、工事業者と相談しましょう。
オフィス内に入れる家具などの選定も同時進行で行うとよいですね。
こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
おしゃれな空間で働きたい!誰もが憧れるおすすめの事務所家具10選
2. 消防設備
消防法により、オフィスには消火設備、警報設備、避難設備、消防用水及び消防活動用設備の設置が義務付けられています。
消防法に違反すると罰金や拘留などの罰則を受ける可能性があるため、必ず確認してください。
また設置をしあとは、定期的な点検・報告も怠らないようにしましょう。
また、オフィスの用途や面積によって設置基準が異なるため、詳しくはオフィス開設予定地の、管轄の消防署などへ問い合わせを行うことをおすすめします。
3. 公的機関への届出
オフィスを設立した際は、法務局や税務署などの公的機関へ届け出が必要です。
ご紹介するものは一例となっておりますので、詳細はオフィス設立所在地の公的機関等に必ずご確認ください。
登記
本店を移転した場合は設立日から2週間以内、新しく支店を開設した場合は3週間以内に、本店所在地を管轄する法務局に登記をしなければなりません。
法務局のHPはこちらです。
税務
本店の移転などに伴い、納税地の異動などがあった場合は異動後速やかに申請する必要があります。
必要書類などの詳細情報については、国税庁の異動事項に関する届出のページなどをご参照ください。
社会保険
適用事業所の名称や所在地を変更する際、年金事務所に届け出る必要があります。
年金事務所に届け出を出す場合は、同一の年金事務所管轄地域内で所在地を変更する場合と、管轄地域外で所在地を変更する場合とで、変更のタイミングが異なる場合がありますので注意してください。
どちらの場合もオフィス設立後5日以内に必要書類を添付して届出をする必要があります。
また、全国健康保険協会では、同一都道府県内での事業所所在地を変更する場合は、被保険者証の差し替えは行われません。
詳しくは日本年金機構のHPなどをご参照ください。
その他の健康保険組合などの場合は、それぞれの組合にご確認することをおすすめいたします。
雇用・労働
どちらも変更があった日の翌日から起算して10日以内に、公共職業安定所および労働基準監督署に変更届を提出する必要があります。
届出の様式や期限は取り扱いの機関によって異なるため注意してください。
公的機関への手続きは、期間が厳密に決められているものがほとんどです。
抜けや遅れがないように必ず手続きを行いましょう。
オフィスを開設する際には多種多様な業務に時間を要します。
オンラインで申請できる手続きもあるので、うまく利用して時間短縮をはかり、スムーズな開設を目指しましょう。
注意点に気を付けてスムーズなオフィス設立の手続きを
今回はオフィス設立に必要な手続きに関する注意点をご紹介しました。
オフィス設立には欠かせないものばかりですので、スムーズに手続きを進めるためにも事前に覚えておきましょう。
オフィスを開設するときに留意してほしい点は他にもたくさんあります。
以下の記事でもオフィス設立でチェックしてほしいポイントをご紹介していますのでぜひご覧ください。