「SOHOオフィス」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
中小企業向けのオフィス形態であるという大まかなイメージは掴めていても、詳しいことまでは分からないという方がほとんどなのではないでしょうか。
そこで今回は、オフィスの設立や移転をお考えの方に向けて、SOHOオフィスのメリットとデメリットを詳しくご紹介します。
SOHOオフィスを活用する前に知っておきたいこと
SOHOオフィスは中小企業を中心に注目を集めているオフィスで、一般的なオフィスと比較した時のメリット、デメリットもあります。
SOHOオフィスを活用したいときは、以下の知識を事前に持っておきましょう。
そもそもSOHOオフィスって?
SOHOとは「Small Office Home Office」の略語で、IT事業を展開している10人以下の小規模事業者を指す言葉です。
Home Officeとありますが、住居を伴わず完全にオフィスとして利用している場合もSOHOと呼びます。
具体的には、レンタルオフィスやマンションオフィス、リノベーション物件などがSOHOオフィスとして扱われています。
それらの中でも物件の数が多く、人気が高いのがマンションオフィスです。
マンションオフィスは物件数も多く、立地や間取りなどの希望を反映させやすいのが特徴です。
SOHOオフィスに向いている業種
SOHOオフィスは住居と事務所を兼ねているという扱いのため、個人作業で来客が少なく、静かな環境で在宅勤務を行う事業者・フリーランス向きです。
具体的には次のような職種が向いています。
- エンジニア
- プログラマー
- WEBデザイナー
- グラフィックデザイナー
- ライター
- イラストレーター
上記に挙げた職業はパソコンを使用して業務を委託でき、個人作業が中心であるため、SOHOとの相性は抜群です。
ほかにも、インターネットとパソコンがあればできる業種は、SOHO向きと言えます。
また、SOHOオフィスは不特定多数の来客がある業種には向いていませんが、定期的に決まった取引先が数人来る程度であれば問題ありません。
し契約違反や認識の相違、近隣住民とのいざこざなど、後々のトラブルなどを避けるためにも、自分の業務内容やオフィス環境を不動産会社にしっかりと説明しておくことを心がけましょう。
SOHOオフィスのメリットとデメリットは?
SOHOオフィスにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
業種によっては、SOHOオフィスを借りるより、ビルなどのオフィス用物件の方が適している場合があります。
契約前には、自分の業務内容と物件の条件をしっかりと確認して、自分のワークスタイルとSOHOオフィスがマッチしているかを判断しましょう。
SOHOオフィスのメリット
SOHOオフィスには、主に以下のメリットがあります。
- 初期コストが安く済む
- きれいな環境で働ける
- 退去時のコストがかかりにくい
初期コストが安く済む
一般的にオフィスとして賃貸している物件を選んだ場合、入居時に賃料の6~10ヶ月分を保証金として支払わなければなりません。
一方、SOHOオフィスの場合は、約2ヶ月分の敷金・礼金のみなので、初期コストを大幅に抑えられるという利点があります。
きれいな環境で働ける
SOHOオフィスの多くは高級賃貸マンションであり、一般的に貸し出されているオフィスよりも内装がきれいな場合が多いです。
仕事が深夜まで及ぶ場合はシャワーを浴びたり、泊れたりできるのもメリットです。
退去時のコストがかかりにくい
SOHOマンションにおける住居の劣化は、経年変化として捉えられます。
通常の暮らしの中で自然と生まれる劣化程度であれば、マンションのオーナーが負担してくれます。
経年劣化であれば、退去時に自身で修復する必要もないため、この点は大きな魅力です。
SOHOオフィスのデメリット
SOHOオフィスには以下のデメリットがあります。
- 電話回線の本数に制限がある
- 限られたスペースである
- 入居を断られる場合がある
- 看板の有無や法人登記が可能かはオーナー次第
電話回線の本数に制限がある
物件の多くは電話回線は2本までしか引けません。
営業やテレアポを主な事業として行う方には厳しい場合があります。
限られたスペースである
キッチンやお風呂など業務に必要のない設備も多く、通常のオフィス物件と比べると作業スペースはかなり限られます。
今後増員する可能性がある企業は長期間の拠点として使用することには向いていません。
入居を断られる場合がある
複数の業者・不特定多数の人が出入りするような業種の場合、近隣住民への迷惑を考慮して、入居を断られる場合があります。
看板の有無や法人登記が可能かはオーナー次第
看板の設置は断られることが多いですが、表札の下に会社名を書く程度なら許可を貰えるといった場合もあります。
また、法人登記も基本的に不可ですが、物件のオーナーによっては可能な場合もあるため、看板や法人登記の有無については契約の前に確認しておきましょう。
SOHOオフィスの特徴を理解して、自分に最適なオフィスを見つけよう
今回は「SOHOオフィス」についてご紹介しました。
SOHOオフィスの特徴や向いている職種などを把握しておくことで、自分の目的に合った物件も見つけやすくなります。
個人作業が中心の事業者・フリーランスの方は、ぜひ今回の記事を参考に、SOHOオフィスを検討してみてくださいね。
また、別の記事では、賃貸料が安い、シェアオフィスについてご紹介しています。
少しでもオフィスへのコストを抑えたいという方はこちらも併せてご覧ください。