「会社移転の手続きは?」
「事務所移転で必要な届出は?」
会社の本店や事業所を移転する際には、所在地変更に伴い、法務局をはじめとした各機関への登記や申請手続きが必要です。
本店の移転登記は、会社法に基づいて移転後一定期間以内に提出しなければならず、期限を過ぎると罰則が科される可能性もあります。
法律上、本店の住所を変更した日から2週間以内に登記手続きを完了させなければなりません。
参考:会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて
上記の提出期限を過ぎた場合は登記懈怠となり、会社代表者個人に100万円以下の過料が科されます。
実務上の過料相場は数万円程度ですが、手続きが遅れた期間に比例して高額になる傾向があるため、注意が必要です。
本記事では、会社移転時に必要な手続きの流れや、移転登記の方法、提出先となる法務局や税務署の管轄の確認ポイント、それぞれの申請・提出期限について、一覧でわかりやすく解説します。
これから会社移転を予定している方や、総務・管理部門で手続きを担当される方は、見落としやすいポイントも含めてしっかりチェックしておきましょう。
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会社移転・事務所移転とは

会社移転や事務所移転は、単に働く場所を変えるだけではなく、企業の法的な拠点を変更する重要な手続きです。
一般的に、会社の登記上の住所である本店を変更することを本店移転と呼び、法務局での登記手続きが必要になります。
一方で、登記上の住所は変えずに、実際の作業スペースであるオフィスのみを移転することもあります。
移転の種類によって必要な手続きや届出先が大きく異なるため、まずは自社がどちらに該当するかを確認しましょう。
| 移転のパターン | 概要 | 登記手続きの要否 |
|---|---|---|
| 本店移転 | 登記上の住所である本店所在地を変更する | 必要 |
| 事務所・オフィスの移転 | 本店住所は変えず、実務を行う拠点のみを変更する | 不要(行政手続きは必要) |
| 支店の設置・移転 | 本店とは別に、新たな支店を設置・移転する | 必要 |
移転の形態を正しく理解しておくことで、無駄なコストや手続きの遅延を防ぐことができます。
自社の移転がどのパターンに当てはまるかを明確にし、準備を進めていきましょう。
2週間以内に法務局へ登記申請を行う法的義務がある
会社移転の中で最も重要かつ優先度が高い手続きが、法務局への登記変更申請です。
会社法において、本店を移転した場合は移転日から2週間以内に登記申請を行うことが法的義務として定められています。
この期間を過ぎてしまうと、過料と呼ばれるペナルティが発生する可能性があり、会社の社会的信用にも影響を与えかねません。
移転前後は業務が忙しくなりがちですが、登記申請は最優先で進めるべき最重要課題であると認識しておきましょう。
- 会社法違反により最大100万円の過料と呼ばれる代表者個人への罰金が科されるリスクがある
- 登記簿謄本の情報が古いままになり、銀行融資や新規契約の審査が通らなくなる
- 取引先に対して登記未変更の不誠実な印象を与え、信用を失う可能性がある
手続きをスムーズに完了させるためには、移転予定日から逆算して必要書類を手元に揃えておくことが大切です。
手続きの期限を守るために、どのような準備をいつまでにすべきか全体像を整理して進めましょう。
会社移転・事務所移転に必要な手続き一覧

会社移転・事務所移転に必要な手続き一覧を以下に紹介します。
| 届出の名称 | 提出先 | 提出期限の目安 |
|---|---|---|
| 本店・支店の移転登記 | 法務局 | 移転後2週間以内 |
| 転居届 | 郵便局 | なるべく早く |
| 異動届出書 | 税務署 | 移転後1か月以内 |
| 給与支払事務所等の 開設・移転 ・廃止届出書 | 税務署 | 変更後1か月以内 |
| 適用事業所所在地 ・名称変更・訂正届 | 年金事務所(日本年金機構) | 変更後5日以内 |
| 労働保険関係成立届 ・変更届 | 労働基準監督署または労働局 | 原則遅延なく提出 |
| 雇用保険事業所設置届 ・事業所非該当届 | ハローワーク | 原則遅延なく提出 |
| 健康保険 ・厚生年金保険適用 事業所所在地変更届 | 年金事務所(日本年金機構) | 変更後5日以内 |
| 防火管理者選任届 | 所轄消防署 | 施設使用開始日から遅滞なく |
| 消防計画作成届出書 | 所轄消防署 | 施設使用開始前または直後 |
| 産業廃棄物処理業者 への届出 (該当業種のみ) | 都道府県または政令市 | 業務開始前または契約変更時 |
| 許認可(建設業・飲食業・宅建業など)の変更届 | 都道府県知事や国土交通省、保健所など各許認可を管轄する行政機関 | 業種により異なるが移転日から30日以内に提出することが多い |
上記のように、関係省庁・自治体ごとに手続きの種類が分かれているため、事前にスケジュールを立てて対応しましょう。
必要に応じて、行政書士や社労士などの専門家に相談するのも有効な手段です。
本店・支店の移転登記
オフィスの所在地が変更になった場合、まず対応すべき手続きのひとつが、法務局への「本店・支店の移転登記」です。
会社の所在地変更を正式に登録するための法的義務であり、対応が遅れると過料の対象になる可能性があります。
手続きの概要は以下の通りです。
| 本店・支店の移転登記 | |
|---|---|
| 提出先 | 法務局 |
| 提出期限 | 移転日から2週間以内(支店は3週間以内) |
| 必要書類 | 株主総会または取締役会の議事録 新住所の所在図(場合により) 登記申請書 委任状(代理人申請の場合) 印鑑証明書(必要に応じて) |
本店・支店の移転登記は、法務局の窓口での申請のほか、マイナンバーカードとICカードリーダライタがあればオンラインでも申請が可能です。
会社の種類や定款によっては、取締役会と株主総会の両方の議事録が必要になる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
参考:株式会社の本店移転の登記をしたい方(オンライン申請)|法務局
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転居届
会社や事務所の移転時には、郵便物を確実に受け取るために郵便局へ「転居届」を提出しましょう。
提出を忘れてしまうと、重要書類や取引先からの郵便物が旧住所に届いてしまう恐れがあります。
| 転居届 | |
|---|---|
| 提出先 | 郵便局 |
| 提出期限 | なるべく早く |
| 必要書類 | 転居届 登記事項証明書の写し |
郵便局への転居届は法的義務ではありませんが、取引先・関係機関からの郵送物の滞りない受け取りを保証するためにも、移転が決まり次第、早めに提出しておくことを強くおすすめします。
異動届出書
オフィスを移転した際には、所轄の税務署に対して「異動届出書」を提出する必要があります。
法人の納税地や所在地の変更を正式に税務署へ通知するための届出であり、法人税や消費税などの管理に関わる重要な情報となります。
手続き内容は以下の通りです。
| 異動届出書 | |
|---|---|
| 提出先 | 税務署 |
| 提出期限 | 移転後1か月以内 |
| 必要書類 | 異動届出書(所定の様式) 登記事項証明書 |
届出は、旧所在地の所轄税務署と新所在地の所轄税務署の両方に提出が必要となる場合があります。
移転前後で税務署の管轄が変わる場合には特に注意が必要です。
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
従業員に給与を支払っている法人がオフィスを移転した場合は、「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」も税務署へ提出する必要があります。
源泉徴収に関する事務所の所在地情報を変更するためのものです。
手続き内容は以下の通りです。
| 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 | |
|---|---|
| 提出先 | 税務署 |
| 提出期限 | 移転後1か月以内 |
| 必要書類 | 届出書(所定の様式) 異動後の事業所の所在地情報 登記事項証明書(移転登記済) 従業員数の情報など |
上記の届出を怠ると、源泉徴収票や年末調整の管理に不備が生じる可能性があります。
実務担当者や税理士と連携し、移転後速やかに対応します。
適用事業所所在地・名称変更・訂正届
健康保険および厚生年金保険の適用事業所が移転または名称変更を行った際は、年金事務所に対して「適用事業所所在地・名称変更・訂正届」を提出する必要があります。
被保険者情報の管理や保険料の納付に関わる重要な情報の変更にあたります。
| 適用事業所所在地・名称変更・訂正届 | |
|---|---|
| 提出先 | 年金事務所 |
| 提出期限 | 変更後5日以内 |
| 必要書類 | 変更内容を記載した届出書 登記事項証明書の写し 印鑑(届出印) |
「適用事業所所在地・名称変更・訂正届」は、法人登記の変更内容と一致している必要があります。
また、従業員に関する保険関係の通知や書類送付が正確に届くようにするためにも、早期の提出が求められます。
参考:健康保険・厚生年金保険適用事業所名称/所在地変更(訂正)届|年金事務所
労働保険関係成立届・変更届
事業所の移転や組織変更が発生した場合には、労働基準監督署へ「労働保険関係成立届」または「変更届」を提出する必要があります。
労災保険や雇用保険に関する適用状況を正確に届け出るための重要な手続きです。
| 労働保険関係成立届・変更届 | |
|---|---|
| 提出先 | 新しい管轄の労働基準監督署 |
| 提出期限 | 原則:遅滞なく提出 |
| 必要書類 | 届出書(厚労省様式) 登記事項証明書の写し 事業所地図 |
また、労働保険に加入している事業所は、労働保険の適用事業所の変更手続きも必要になります。
移転先の業務形態や労働環境に変更がある場合は、労働条件の変更届も求められることがあります。
雇用保険事業所設置届・事業所非該当届
事業所を新たに設置したり、既存の事業所を移転・廃止した場合には、ハローワークに「雇用保険事業所設置届」または「事業所非該当届」を提出する必要があります。
雇用保険の適用事業所としての登録を行い、労働者の雇用保険加入手続きを適切に行うために必要なものです。
| 雇用保険事業所設置届・事業所非該当届 | |
|---|---|
| 提出先 | ハローワーク |
| 提出期限 | 原則:遅滞なく提出 |
| 必要書類 | 届出書(様式あり) 登記事項証明書 賃金台帳・出勤簿(設置届の場合) |
以上の手続きを行うことで、従業員の雇用保険加入・保険料納付に関するトラブルや遅延を防ぐことができます。
健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更届
事業所の所在地が変更となった場合、日本年金機構に対して「健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更届」を提出する必要があります。
適用事業所の登録情報を正確に保つことができ、従業員の社会保険に関する手続きや通知が円滑に行われます。
手続きの内容は以下の通りです。
| 健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更届 | |
|---|---|
| 提出先 | 日本年金機構 |
| 提出期限 | 変更後5日以内 |
| 必要書類 | 所在地変更届出書 登記事項証明書(新所在地記載) 場合により会社印や委任状 |
上記の届け出は、事業所単位で行う必要があり、法人全体ではなく各拠点ごとの手続きが求められる点に注意が必要です。
また、年金機構からの通知物や保険料の請求書が正しく届くようにするためにも、速やかな対応が求められます。
防火管理者選任届
事業所の規模や用途によっては、防火管理者の選任が法令で義務づけられており、選任後は所轄の消防署へ「防火管理者選任届」を提出する必要があります。
特に、一定以上の収容人数を有するオフィスビルや店舗では手続きが必要となります。
| 防火管理者選任届 | |
|---|---|
| 提出先 | 所轄消防署 |
| 提出期限 | 施設使用開始日から遅滞なく |
| 必要書類 | 選任届出書 防火管理者講習修了証の写し |
「防火管理者選任届」で、火災予防や緊急時の初動体制における責任者を消防署に登録することになります。
消防計画作成届出書
防火管理者の選任と併せて、消防計画(自衛消防計画)の作成とその届出も必要になります。
火災や災害時における避難・通報・初期消火などの体制を整備することを目的としています。
| 消防計画作成届出書 | |
|---|---|
| 提出先 | 所轄消防署 |
| 提出期限 | 施設使用開始前または直後 |
| 必要書類 | 消防計画書 組織図や避難導線図 収容人数の記載など |
「消防計画作成届出書」は、実際に運用できる内容であることが求められ、定期的な訓練や見直しの基盤にもなります。
産業廃棄物処理業者への届出(該当業種のみ)
工場、印刷業、飲食業など、業種によってはオフィス移転に伴い「産業廃棄物の処理方法や委託先の変更」についての届出が必要になる場合があります。
移転先の自治体によって定められたルールに基づき、処理業者との契約内容などを報告・登録する手続きです。
| 産業廃棄物処理業者への届出 | |
|---|---|
| 提出先 | 各自治体の環境保全部局 |
| 提出期限 | 業務開始前または契約変更時 |
| 必要書類 | 委託契約書の写し 処理フロー図 排出事業者情報の記載書類 |
全業種が対象ではありませんが、該当する事業者にとっては法的義務があるため、自治体の担当部門に事前に確認することが望ましいです。
許認可(建設業・飲食業・宅建業など)の変更届
建設業や飲食業など特定の許認可を必要とする事業を営む会社は、移転に伴って許認可の変更手続きが必要になります。
許認可はオフィスの所在地と密接に関連して発行されているため、住所が変われば自動的に変更手続きの義務が生じるからです。
許認可の変更手続きを怠ると事業活動の継続が困難になったり、最悪の場合は許可が取り消されたりするリスクがあります。
| 許認可(建設業・飲食業・宅建業など)の変更届 | |
|---|---|
| 提出先 | 都道府県知事や国土交通省、保健所など各許認可を管轄する行政機関 |
| 提出期限 | 業種により異なるが移転日から30日以内に提出することが多い |
| 必要書類 | 各許認可の変更届出書 履歴事項全部証明書 新オフィスの平面図や写真など |
業種によっては、オフィスのレイアウトや広さが認可基準を満たしているか、立ち入り検査が実施される場合もあります。
そのため、オフィスの内装工事が始まる前の設計段階から、認可の要件を満たしているか入念にチェックしておきましょう。
期限は業種ごとに異なるため、自社が該当する許認可の手続きの流れと必要書類を調べておくとスムーズです。
法人移転の手続きはいつまでにすべきか

会社を移転する作業は、新オフィスの物件選定から引っ越し後の各種手続きまで、長期間にわたるプロジェクトになります。
各フェーズでやるべきタスクが多岐にわたるため、事前にスケジュールを明確にして計画的に進めなければ期日を守ることが難しくなります。
特に移転後は法的に提出期限が細かく設定された行政手続きが集中するため、優先順位をつけて処理していく体制が欠かせません。
まずはいつまでに何をすべきかというタイムラインの全体像を頭に入れ、抜け漏れがないように全体の工程をコントロールしていきましょう。
| 時期 | 主な実施内容 | 目的・留意点 |
|---|---|---|
| 移転6ヶ月前〜1ヶ月前 | 解約予告、物件選定、契約、内装・引越し業者手配、案内状発送 | スムーズに退去し新オフィスをスムーズに稼働させる準備 |
| 移転直後〜2週間以内 | 本店登記変更、社会保険、労働保険、雇用保険の各種変更届 | 法的な期限が最も厳しく、最優先で完了させるべき手続き |
| 移転後1ヶ月以内 | 税務署への異動届、給与支払事務所届、消防署への届出、許認可変更 | 登記簿謄本が取得できた後にまとめて一気に片付ける手続き |
上記のように会社移転の手続きは時期によって、求められるタスクの性質が大きく異なります。
前もってタイムラインの全体像を関係者全員で共有しておけば、急なトラブルが発生した場合でも焦らずに対応できるようになるでしょう。
それではそれぞれの時期における具体的なやることや法的な注意点について、ステップごとに詳しく見ていきましょう。
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移転前6ヶ月前〜1ヶ月前のやること
一般的な賃貸オフィスビルでは、解約の予告を退去の6ヶ月前に出すことが契約書で定められているケースが多く、計画を早くから立てる必要があります。
この段階での準備を疎かにしてしまうと、旧オフィスと新オフィスの家賃が二重に発生する無駄な期間が長くなってしまう恐れもあります。
またオフィスの内装設計や、ネット回線の引き込み工事には数ヶ月を要する場合もあるため、業者との交渉は早め早めに進めるのが基本です。
- 移転6ヶ月前
現オフィスの解約予告を管理会社やオーナーへ書面で提出する - 移転5〜4ヶ月前
移転先の物件を選定して賃貸借契約を締結し、オフィスのレイアウトや内装デザインを設計する - 移転3〜2ヶ月前
内装施工業者や引越し業者を選定して発注し、電話・インターネットのインフラ回線工事を申し込む - 移転1ヶ月前
自社の封筒や名刺などの印刷物を刷り直し、取引先に対して移転を知らせる案内状やメールを送付する
移転前の準備段階で特に注意したいのが、インターネット回線や固定電話の引き込み工事の手配です。
新オフィスのエリアや時期によっては、回線工事の予約が1ヶ月以上先まで埋まっていることも珍しくありません。
移転初日からインターネットや電話が繋がらないという致命的なトラブルを防ぐためにも、工事の申し込みは2ヶ月前までに済ませておきましょう。
移転直後2週間以内に最優先で行う手続き
無事に新オフィスへの引っ越しが完了した直後は、法的に厳しい期限が設定された手続きが一気に押し寄せます。
特に社会保険の手続きは移転から5日以内、労働保険は10日以内、そして法人の本店移転登記は14日以内と定められています。
これらの手続きを期日内に終わらせるためには、事前の準備と移転直後の迅速なアクションプランが何よりも不可欠です。
何から手をつけるべきか迷う場合は、まず手続きの前提条件となる登記変更から優先して進めるべきでしょう。
| 提出期限 | 手続き名称 | 提出先 |
|---|---|---|
| 事実発生から5日以内 | 健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更届 | 管轄の年金事務所 |
| 移転日の翌日から10日以内 | 労働保険名称・所在地等変更届 | 管轄の労働基準監督署 |
| 移転日の翌日から10日以内 | 雇用保険事業所変更届 | 管轄のハローワーク |
| 移転日から14日 (2週間)以内 | 本店・支店の移転登記申請 | 管轄の法務局 |
これらの行政手続きを行うにあたって、社会保険や労働保険の書類には新しい登記情報が反映された、登記事項証明書を添付するのが一般的です。
そのため何よりもまず法務局に登記申請を行い、新しい謄本を取得して、その謄本を手に年金事務所や労基署を回るスケジュールになります。
年金事務所への提出期限は5日以内となっていますが、登記変更完了までに数日かかるため、登記申請後は登記完了次第速やかに動いてください。
移転後1ヶ月以内に行う各種届出
移転から2週間が経過して登記簿謄本の更新が完了した後は、1ヶ月以内を目安に進める税務や消防関連の手続きに移ります。
税務署に対する異動届や給与支払事務所の開設届は、移転後1ヶ月以内が法律上の提出期限となっています。
また消防署への防火管理者選任届や消防計画の提出についても、遅滞なく速やかに提出することが求められます。
これらは期限に少し余裕があるように思えますが、提出漏れがあると年末調整の時期や税務調査の際、あるいは火災発生時の責任問題に関わります。
- 移転後1ヶ月以内
税務署へ給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書を提出する - 移転後1ヶ月以内
地方自治体の都道府県税事務所と市区町村役場へ法人異動届出書を提出する - 移転後遅滞なく(目安1ヶ月以内)
消防署へ防火管理者選任届出書や消防計画作成変更届出書を提出する - 移転後・規定の期日まで
その他許認可(建設業や宅建業、飲食業など)を管轄する行政機関へ変更届を出す
各種の手続きを進める際は、自社が関わっている特定の許認可の変更手続きを絶対に忘れないように注意してください。
例えば建設業や宅建業などのライセンスは、会社の所在地変更に伴う届出を出さずに営業を続けると行政処分の対象となるリスクがあります。
これらは業種ごとに提出期限や必要書類のフォーマットが細かく異なるため、専門の行政書士等に事前に相談しておくことも検討しましょう。
会社の本社移転の手続き費用

会社の本社を移転する際には、さまざまな行政手続きの中でも、特に登記申請に関連する実費や代行費用がまとまった支出として発生します。
あらかじめ発生するコストの全体像を正確に算出しておかなければ、予期せぬ出費によって会社の資金計画が圧迫される原因になりかねません。
登記にかかる実費自体は法律で定められているため、自社の移転がどのパターンに当てはまるかによって必要な費用が自動的に確定します。
以下では、本社移転の登記手続きで発生する費用の内訳や、専門家へ支払う手数料の相場について、詳しく整理して解説します。
| 費用項目 | 発生するパターンの概要 | 一般的な金額の目安 |
|---|---|---|
| 同一管轄内への移転 | 現在の法務局の担当エリア内での住所変更 | 30,000円(登録免許税のみの場合) |
| 管轄外への移転 | 別の法務局が担当するエリアへの住所変更 | 60,000円(登録免許税のみの場合) |
| 司法書士の代行報酬 | 登記手続き一式を専門家へ一任する場合 | 20,000円〜60,000円程度(実費は別途) |
登記にかかる費用は、新オフィスの所在地が現在の管轄の範囲内にあるかどうかで、大きな金額の差が生じる仕組みです。
また、自分で書類を作って申請を行うか、司法書士に手続きを代行してもらうかによっても、最終的な支出額は大きく変動します。
まずは必要不可欠な税金である登録免許税の算出方法から、それぞれの具体的なコスト設計を詳細に把握していきましょう。
自分で登記申請する場合の登録免許税
自分自身で法務局へ書類を準備して本店移転の登記申請を行う場合、発生する主なコストは国に納める税金である登録免許税のみとなります。
登録免許税は、現在の法務局と同じ担当エリア内で移転する管轄内移転か、別の法務局の担当エリアへと移転する管轄外移転かで費用が変わります。
- 管轄内への本店移転
登録免許税は一律で30,000円が課税されます - 管轄外への本店移転
旧管轄分と新管轄分がそれぞれ30,000円ずつ発生し、合計で60,000円がかかります - 登録免許税の納付方法
登記申請書に金額分の収入印紙を貼り付ける形式で支払うのが原則です - その他微小な実費
登記事項証明書の取得費用として、1通につき480円から600円程度の手数料が別途かかります
特に注意したいのが、都道府県をまたぐ移転だけでなく、同じ東京都内や同一県内でも区や市が変わることで管轄外移転に該当する点です。
例えば、愛知県内であっても名古屋市から豊田市への移転は、担当する法務局(本局と岡崎支局)が異なるため、管轄外移転となり60,000円の登録免許税が必要になります。
完全自力で手続きを進める場合は、まず法務局の公式サイトで新旧の所在地を担当する部署を照らし合わせ、適切な金額の収入印紙を用意しましょう。
司法書士などの専門家に代行を依頼する場合の費用相場
登記申請を司法書士などの専門家に代行してもらう場合は、国に納める登録免許税とは別に、専門家へ支払う代行報酬が必要になります。
司法書士は商業登記のプロフェッショナルであるため、複雑な登記申請書の作成や、法務局への出頭などすべてのプロセスを安心して任せられます。
業務が多忙を極め、自分自身で法務局へ書類を提出したり修正したりする時間の余裕がない法人の代表者にとって、非常に有力な選択肢です。
| 依頼内容 | 司法書士報酬の相場(目安) | 登録免許税を含めた総額目安 |
|---|---|---|
| 同一管轄内での本店移転 | 20,000円〜40,000円程度 | 50,000円〜70,000円程度 |
| 管轄外への本店移転 | 35,000円〜60,000円程度 | 95,000円〜120,000円程度 |
| 議事録等の関連書類作成 | 10,000円〜20,000円程度(追加) | 報酬総額に上乗せ |
司法書士に支払う報酬額は、依頼する事務所や、議事録の作成をどこまで任せるかといった個別契約の内容によっても細かく異なってきます。
一般的には、管轄外への複雑な移転になるほど提出書類が増えるため、専門家に支払う基本報酬も高く設定されるのが基本と言えるでしょう。
自社の状況を踏まえて、プロに任せる安心感と、数万円程度の手数料コストのバランスを考慮した上で、最適な依頼方法を選択してください。
法人住所変更を法務局で自分で手続きする手順と必要書類

法人の住所変更手続きを自分で行うことは、一見すると非常に難しく感じられるかもしれません。
しかし必要となる書類を正しく整理して手順通りに進めれば、司法書士に頼まなくても完了できます。
自分で手続きを完了できれば、数万円の専門家報酬を節約できるため会社の経費削減にも直結します。
まずは手続きの全体像と手元に用意すべき必要書類について正確に把握しておきましょう。
| 必要書類名 | 概要と役割 | 主な入手先 |
|---|---|---|
| 本店移転登記申請書 | 移転内容や登録免許税額を記載する最重要書類 | 法務局のホームページからダウンロード |
| 株主総会議事録 | 定款変更を伴う移転(管轄外など)で決議した証明 | 自社で作成 |
| 取締役会決議書 | 具体的な移転場所や日付を決定した合意の証明 | 自社で作成 |
| 印鑑届出書 | 管轄外移転の際に新法務局へ代表印を登録する書類 | 法務局の窓口またはホームページ |
提出する書類の中には、会社の形態や移転先エリアによって、不要となるものもあります。
例えば管轄内への移転であれば、印鑑の再登録が不要なケースもあるため事前の確認が重要です。
書類が足りないと法務局の窓口で受理されず二度手間になってしまうリスクもあります。
まずは自社の移転パターンに必要な書類を完全に揃えることから始めてみてください。
自分で法務局へ書類を提出して登記変更する手順
必要書類がすべて手元に揃ったら、次は実際に法務局へ申請を行う手順へと移ります。
手続きをスムーズに進めるためには、書類の作成から窓口への提出までの流れを理解することが大切です。
適切な順番で手続きを行えば法務局での待ち時間や書類の差し戻しを最小限に抑えられます。
以下では自分で書類を作成して法務局の窓口に提出するまでの具体的なステップを説明します。
- ステップ1
法務局ホームページから様式をダウンロードして本店移転登記申請書を作成する - ステップ2
申請書に収入印紙貼り付け台紙を添付し必要な金額分の収入印紙を購入して貼り付ける - ステップ3
議事録や決議書などの添付書類と一緒にまとめてホチキスで留めて製本する - ステップ4
旧所在地を管轄する法務局の窓口へ直接持参するか、簡易書留などを郵送で提出する
書類を提出してから、実際に登記簿が新住所に書き換わるまでにはおよそ1週間から10日ほどかかります。
その期間内は、新しい登記事項証明書を取得できないため他の手続きのスケジュールに注意してください。
もし書類に不備があった場合は、法務局から補正の連絡が入るため速やかに対応しましょう。
期日までにすべての登録変更を終わらせるためにも引っ越し後は速やかにこのステップを進めてください。
オンライン申請や代行サービスの活用
平日に法務局の窓口へ行く時間を確保するのが難しい場合は、便利なデジタルツールの活用がおすすめです。
現在は完全に自分で法務局に行くことなく、パソコンから登記申請を完結できる仕組みが整っています。
また安価で書類一式を自動作成してくれる、オンラインの代行支援サービスも普及しています。
手間を最小限に抑えつつ自分で手続きを終わらせたい方はこれらのサービスを検討してみましょう。
| 手法 | メリット | デメリット・留意点 |
|---|---|---|
| 登記ねっと (オンライン申請) | 窓口に行かず24時間いつでも自宅から申請可能 | マイナンバーカードやICカードリーダーの事前準備が必要 |
| 民間オンライン作成サービス | 画面の指示に従うだけでミスなく安価に必要書類を作成可能 | サービス利用料金として数千円から1万円程度のコストが発生 |
オンラインでの申請は、手順に慣れるまでパソコンの初期設定などに少し時間がかかる場合もあります。
それでも一度設定を完了してしまえば、将来の役員変更など他の登記申請時にも活用できて便利です。
予算を抑えつつ事務負担を極限まで減らしたい場合はこれらの便利なツールを賢く使い分けましょう。
自社のリソースや担当者のITスキルに合わせて最も効率的な申請方法を選択してください。
会社移転時の民間契約・サービスの変更手続き

会社移転時の民間契約・サービスの変更手続きを以下に解説します。
- 旧オフィスの解約手続き
- 電話回線とインターネットの移転手続き
- 銀行とクレジットカードの住所変更手続き
- 火災保険・損害保険の変更手続き
会社の移転には、役所への届け出や登記の変更といった公的な手続きだけでなく、日々の業務を支える民間の契約やサービスにもさまざまな対応が必要です。
移転時に見落としがちな民間手続きについて、わかりやすく解説しますので、チェックリスト感覚で是非ご活用ください。
旧オフィスの解約手続き
会社移転を進める際は、旧オフィスの賃貸契約に関する手続きも計画的に進めましょう。
退去に関する「解約予告期間」や「原状回復義務」は契約内容によって異なるため、早めの確認と行動が求められます。
多くの場合、解約の申し出は「退去予定日の1〜6か月前までに書面で通知する」ことが契約上義務づけられており、通知が遅れると賃料が無駄に発生する可能性もあります。
また、退去時には原状回復工事が必要となるのが一般的なので、事前に見積もりとスケジュール調整を行いましょう。
会社移転では新オフィスの準備に意識が集中しがちですが、旧オフィスの退去処理も同じくらい重要なプロセスです。
電話回線とインターネットの移転手続き
オフィスの移転に伴い、電話回線とインターネットの移転手続きも必要です。
まず、現在契約しているプロバイダーや電話会社に移転の連絡を行い、新オフィスでの回線工事が必要かどうかを確認しましょう。
ビルによっては特定の事業者や機器しか使えないこともあるので、注意が必要です。
特に光回線や専用回線を利用している場合、工事完了までに時間がかかることがあるため、移転の1~2か月前には手続きを開始するのが理想です。
また、電話番号を変更する場合は、取引先や顧客への周知も忘れずに行いましょう。
銀行とクレジットカードの住所変更手続き
事務所移転の手続きで忘れがちなのが、銀行口座とクレジットカードの登録情報の変更です。
住所変更を行わないと、銀行からの重要な書類やクレジットカードの明細書が旧住所に届いてしまい、情報漏洩のリスクが生じます。
銀行口座の住所変更は、取引銀行の窓口やインターネットバンキングから手続きが可能です。
ただし、法人の場合は必要書類の提出を求められることがあるため、事前に確認しておきましょう。
クレジットカードの登録情報変更は、カード会社の公式サイトや電話で手続きできます。
公共料金やサブスクリプションサービスの支払いに使用している場合は、契約情報も忘れずに更新しましょう。
火災保険・損害保険の変更手続き
事務所を移転する際には、必要に応じて火災保険や損害保険の契約内容の変更手続きを行いましょう。
移転後の事務所に適用されていない保険のままだと、万が一のトラブル時に補償を受けられない可能性があります。
以下の表に、注意点をまとめました。
| 項目 | 手続き内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 火災保険の変更 | 保険会社に住所変更を申請し、補償内容を確認 | 建物の構造や広さにより保険料が変わる場合あり |
| 損害保険の変更 | 移転先の設備・リスクに応じて契約を見直す | 事業内容によって補償内容が変わることも |
特に、火災保険は建物の構造や所在地によって保険料が変動するため、契約内容の見直しが不可欠です。
また、損害保険についても、新しい事務所の環境やリスクに合わせて補償内容を再検討することをおすすめします。
会社移転の手続きで気をつけたい4つのポイント

会社移転の手続きで気をつけたい4つのポイントを紹介します。
- 移転に必要な書類をチェックリストで確認する
- ホームページやGoogleビジネスプロフィールを更新する
- 原状回復工事などの退去費用を確認する
- 効率的なスケジュール計画を立てる
移転に伴う手続きの漏れや、業務の中断を最小限に抑えるために参考にしてください。
移転に必要な書類をチェックリストで確認する
会社移転の際には、必要書類をチェックリストで確認するようにしましょう。
移転後に書類が不足していると行政手続きが滞り、業務に支障をきたす場合があります。
以下に、主な書類をチェックリストでまとめました。
- 本店・支店の移転登記申請書(法務局)
- 登記事項証明書(移転後の法人登記の確認用)
- 異動届出書(税務署)
- 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書(税務署)
- 健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地変更届(日本年金機構)
- 適用事業所所在地・名称変更・訂正届(年金事務所)
- 労働保険関係成立届・変更届(労働基準監督署)
- 雇用保険事業所設置届・事業所非該当届(ハローワーク)
- 防火管理者選任届
- 消防計画作成届出書
- 転居届(郵便局)
- 特定業種の営業許可証更新・所在地変更届(飲食業、医療など)
- 賃貸借契約書(旧オフィスの解約・新オフィスの契約)
- 定款の写し
事前に必要書類をリストアップし、各機関の受付期限を確認しておくことでトラブルを防げます。
ホームページやGoogleビジネスプロフィールを更新する
会社移転にともなう手続きでは、法的な届出や社内調整だけでなく、顧客や取引先に正確な所在地を伝えるための外部情報の更新も非常に重要です。
特に、ホームページやGoogleビジネスプロフィールは、第一印象や信頼性に関わる要素であるため、速やかな対応が求められます。
また、Googleビジネスプロフィールの住所が旧所在地のまま放置されていると、検索結果やGoogleマップ上で誤った場所が表示され、顧客の来訪ミスや信頼低下につながるおそれがあります。
管理画面からの編集は簡単に行えるため、移転後すぐに反映するのがおすすめです。
原状回復工事などの退去費用を確認する
事務所移転の際には、新しいオフィスの準備に目が行きがちですが、退去時の「原状回復工事」などの退去費用もしっかり確認しておきましょう。
以下に、主な退去費用と内容をまとめました。
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| 原状回復工事費 | 事務所を契約時の状態に戻す工事費 |
| 解約予告違約金 | 解約通知を期限内に出さなかった場合の違約金 |
| 敷金・保証金の償却 | 敷金や保証金の一部が返還されないことがある |
| クリーニング費用 | 清掃業者による室内の清掃費 |
| 原状回復費用 | エアコン・照明撤去、壁紙張替えなど |
上記の費用は、契約書の内容によって異なるため、移転前に貸主や管理会社と確認しましょう。
また、原状回復工事は複数の工事業者から見積もりを取ることで、コストを抑えられる場合もあります。
効率的なスケジュール計画を立てる
オフィス移転を成功させるためには、効率的なスケジュールを立てましょう。
スケジュールの目安は以下の通りです。
| 時期 | 主な作業内容 |
|---|---|
| 6~3ヶ月前 | 移転の方針決定 移転先の選定 現オフィスの解約通知 新オフィスの契約手続き |
| 3~2ヶ月前 | 内装、レイアウトの計画 家具・設備の準備 通信回線、インターネット契約 引っ越し業者の選定 |
| 2~1ヶ月前 | 社内通知 取引先への案内 各種届出の準備(税務署・市区町村役場・ハローワーク・警察署など) |
| 2週間前 | 具体的な引っ越しスケジュールの確定 荷造りの開始 社内での役割分担決定 |
| 1週間前 | 郵便物転送手続き 電気・水道・ガスの契約変更 社員の業務調整 |
| 移転当日 | オフィス移転作業 設備の最終確認 トラブル対応 |
オフィス移転には余裕をもったスケジュールを立て、計画的に動きましょう。
会社移転の物件を探すならオフィスバンクがおすすめ

移転先の賃貸オフィスを探すなら、オフィスバンク株式会社がおすすめです。
オフィス賃貸を専門に扱っているからこそ、一般的な不動産会社と違うメリットがあります。
- 専門知識が豊富だから、業種や業態に応じた最適な物件を提案できる
- オフィス移転に伴う課題(原状回復、回線工事、スケジュール管理など)も理解している
- 法人契約や保証条件、内装プランに関する交渉にも柔軟に対応できる
- 独自のネットワークがあるため、未公開物件や空き予定の情報も含め、スピード感ある提案が可能
名古屋・東京を中心とした豊富な事業用物件を取り扱っており、ニーズに合わせた物件を専門スタッフが丁寧に提案します。
また、エリアや賃料帯、広さ、用途などの条件を細かく指定して検索できるため、希望にぴったりの物件が見つかりやすいのも大きな魅力です。
会社の新たなステージを支えるオフィスを探すなら、まずはオフィスバンクでの物件検索からスタートしてみてはいかがでしょうか。
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会社移転の手続きに関する質問

オフィス移転の手続きに関する質問を紹介します。
- 会社を移転したら36協定はどうなりますか?
- 本社移転登記は自分でできますか?
- 本社移転の手数料はいくらですか?
- 会社移転するときは取引先にいつまでに連絡しますか?
ささいな疑問を解消して、オフィス移転を成功させましょう。
会社を移転したら36協定はどうなりますか?
36協定は事業所ごとに締結・届出を行うため、新しい事業所の所在地を管轄する労働基準監督署へ改めて36協定を届出る必要があります。
また、移転により労働条件や勤務形態が変わる場合は、36協定の内容自体も見直しが必要です。
例えば、移転により通勤時間が大幅に変わり、労働時間の実態が変わる場合、従業員の負担を考慮した協定内容に修正することが求められます。
加えて、移転に伴う人員の増減や業務内容の変化によって、時間外労働の必要性も変わる可能性があるため、労使間で十分に協議し、適切な協定を締結することが重要です。
なお、新しい36協定を締結する際には、従業員代表の選出が適正に行われているかも確認しましょう。
不適切な選出方法では、協定の有効性が問われることがあります。
本社移転登記は自分でできますか?
本社移転登記は自分で手続きすることができます。
まず、移転先が同じ管轄内か、異なる管轄かで手続きが異なります。
同じ管轄内なら比較的シンプルで、変更登記申請書と株主総会議事録(または取締役会議事録)などを準備し、法務局へ提出します。
一方、異なる管轄への移転は、旧管轄と新管轄の両方で登記申請が必要になるため、手続きがやや複雑です。
自分で行えば司法書士への報酬を節約できますが、書類作成や法務局とのやり取りに手間がかかるため、不安な場合は専門家に依頼するのも選択肢です。
本社移転の手数料はいくらですか?
会社の本社を移転する際には、法務局で登録免許税がかかります。
管轄内か管轄外かで費用が異なり、管轄内移転であれば30,000円、管轄外移転であれば60,000円の登録免許税がかかります。
以下の表に、主な移転手続きの費用をまとめました。
| 項目 | 費用(目安) |
|---|---|
| 登録免許税(管轄内移転) | 30,000円 |
| 登録免許税(管轄外移転) | 60,000円 |
| 司法書士報酬(依頼時) | 30,000~100,000円 |
| 定款変更費用(必要な場合) | 数千円~ |
本店移転登記には期日があり、遅れると罰則を受ける場合があるので気をつけましょう。
会社移転するときは取引先にいつまでに連絡しますか?
会社が移転する際には、行政手続きや社内調整と並行して、取引先への事前連絡も怠らないようにしましょう。
移転後に郵便物や納品物が旧住所に届くなどの混乱を避けるためにも、原則として移転日の「1〜2か月前」には通知を開始するのが理想的です。
特に、頻繁にやり取りのある主要な取引先や、請求書・契約書などの書類を交わしている企業には、書面(移転通知書)やメールなどの正式な方法で早めに案内することが望ましいでしょう。
加えて、移転日が近づいてきたら、電話や対面での補足連絡を行うことで、より丁寧な対応となります。
会社移転の際は手続きを忘れずに

会社移転は、新しい環境で事業を成長させるチャンスですが、多くの手続きや費用が発生します。
本店移転登記や各種届出、賃貸契約、引っ越し準備などを計画的に進めることが重要です。
また、移転後の事務手続きを忘れると、法的なトラブルや業務の遅れにつながる可能性があるので、必要な手続きや書類をリストアップしておきましょう。
余裕を持ったスケジュールを組むことが、オフィス移転成功のカギとなります。

