オフィスの移転や新規拠点の開設において、初期費用の大きな割合を占めるのが内装工事にかかる費用です。
理想のオフィス空間を構築したいと考えつつも、実際の相場や適正な予算感が分からずに悩む担当者の方は少なくありません。
2026年時点のオフィス内装工事の坪単価は、居抜き物件10万〜30万円、スケルトン物件30万〜50万円が相場です。
本記事では、オフィス内装工事の費用相場から具体的な内訳、コスト削減のポイントを解説します。
さらに、費用負担に大きく影響する工事区分(A工事・B工事・C工事)や、トラブルを防ぐための契約時の注意点もまとめました。
適正な相場を把握して、自社の予算や事業計画に合った無理のないオフィスづくりの参考にしてください。
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オフィス内装工事の費用と坪単価

オフィスの内装工事にかかる費用は、借りる物件の引き渡し状態によって大きく変動します。
初期費用の予算を立てるためには、それぞれの状態における坪単価の目安を把握し、自社の要件と照らし合わせることが重要です。
- 居抜き物件
前テナントの内装や設備、什器などが残っている状態の物件 - スケルトン物件
床や壁、天井などがコンクリートむき出しになっている物件 - セットアップオフィス
貸主側であらかじめ受付や会議室などの内装が施されている物件
物件の面積(坪数)にそれぞれの相場となる坪単価を掛け合わせることで、おおよその内装工事費用を算出できます。
立地や築年数などの条件が同じであっても、引き渡し状態の違いだけで初期費用に数百万円単位の差が生まれることも珍しくありません。
以下では、それぞれの物件状態ごとの具体的な坪単価と特徴について詳しく解説します。
居抜き物件の坪単価は10万〜30万円が相場
居抜き物件とは、以前の入居者が使用していた内装や空調設備、デスクなどをそのまま引き継いで利用できる物件のことです。
一からすべてを作り直す必要がないため、内装工事にかかる費用相場は1坪あたり10万〜30万円程度に抑えられます。
工事内容別の費用目安は、以下の通りです。
| 工事内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 壁・床・天井の改修 | 5万〜15万円/坪 |
| 電気・空調設備工事 | 10万〜30万円/式 |
| 什器・家具の追加 | 5万〜50万円 |
| 配線・ネットワーク工事 | 5万〜20万円 |
レイアウトのベースが完成しているため、自社の働き方やイメージに合致する物件を見つけることができれば、初期費用を賢く抑えることが可能です。
ただし、自社の用途に合わせて間仕切りを変更したり、デザインを大きく変更したりする場合は、追加の撤去費用や工事費用が発生します。
内見の際に、どの設備がそのまま使えるかを慎重に見極めることが大切です。
スケルトン物件の坪単価は30万〜50万円が相場
スケルトン物件とは、床や壁、天井などの内装が一切なく、建物のコンクリート構造がむき出しになっている状態の物件です。
何もない状態からすべての内装や設備を作り上げる必要があるため、初期費用の相場は1坪あたり30万〜50万円と高額になる傾向があります。
| 工事内容 | 目安費用 |
|---|---|
| 床・壁・天井の施工 | 10万〜20万円/坪 |
| 電気・水道・空調工事 | 50万〜200万円 |
| パーテーション設置 | 5万〜15万円/箇所 |
| 照明・コンセント設置 | 10万〜50万円 |
スケルトン物件は、デザインや機能性を重視する企業に適しています。
無駄なコストを抑えるためには、必要な設備を明確にした上で計画的に工事を進めましょう。
セットアップオフィスは内装費用がほぼ不要
セットアップオフィスとは、貸主側であらかじめエントランスや会議室などの内装が施された状態で貸し出される物件のことです。
借主側で大がかりな内装工事を手配する必要がないため、内装にかかる初期費用をほぼ不要な状態まで抑えることが可能です。
- デザイン性の高い受付や会議室が用意されている
- 内装工事の打ち合わせなどの手間と時間を大幅に削減できる
- 退去時の原状回復工事の負担が少ない
工事期間が短縮されるため、契約後すぐに業務を開始できるスピード感も利点です。
初期費用や移転の負担を削減しつつ、オフィス環境を構築したい企業から注目を集めています。
ただし、あらかじめ間取りが固定されているため、人員増加などの組織変更に伴う大規模なレイアウト変更には対応しにくい点に注意して検討してください。
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オフィス内装工事にかかる費用の内訳

オフィスの内装工事にかかる費用は、工事の内容によって大きく異なり、内訳は以下のような項目があります。
| 内装工事の項目 | おおよその費用 |
|---|---|
| 仮設工事 | 全工事費用の3%程度 |
| 軽鉄工事 | 5,000円〜15,000円/1㎡ |
| ボード工事 | 2,000円〜5,000円/1㎡ |
| 内装仕上げ工事 | 1,000円〜15,000円/1㎡ |
| パーテーション工事 | 3,000円〜100,000円 |
| 建具工事 | 3,000円〜200,000円 |
| 電気設備工事 | 5,000円〜1,000,000円 |
| 通信機器設備工事 | 5,000円〜500,000円 |
| 空調設備工事 | 100,000円〜1,000,000円 |
| 給排水設備工事 | 100,000円〜2,000,000円 |
| 消防設備工事 | 5,000円〜5,000,000円 |
| サイン工事 | 30,000円〜1,000,000円 |
| 造作家具工事 | 30,000円〜500,000円 |
以下では、オフィス内装工事における主な費用項目について詳しく解説します。
仮設工事は全工事費用の3%程度
仮設工事とは、内装工事そのものを安全かつ円滑に進めるために必要な準備や環境づくりのための工事です。
オフィスとして完成した際には形に残らない部分ですが、不可欠な工程であり、費用相場は内装工事全体の総額の3%程度が目安となります。
- 資材搬入時の傷や汚れを防ぐための共用部(エレベーターなど)の養生
- 天井などの高所作業を安全に行うための足場や脚立の組み立てと設置
- 工事完了後の仮設物の撤去および作業現場全体の清掃や片付け
仮設工事は、ビル本体や他のテナントへの迷惑を防ぐために重要です。
万が一、共用部分を傷つけてしまうと、後から高額な修繕費用を請求されるリスクが生じるため、適切な養生作業が求められます。
見積書を確認する際は、仮設費や養生費が適正な割合で計上されているか、不自然に高額になっていないかをチェックしてください。
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軽鉄工事は1坪あたり1万円以上
軽鉄工事(けいてつこうじ)は、薄くて軽い鉄の部材である軽量鉄骨を格子状に組み上げ、天井や壁の骨組みを作る工事です。
スケルトン物件からオフィスを構築する際などに行われ、費用相場は1坪あたり1万円以上が目安となります。
| 軽鉄工事の特徴 | 詳細内容 |
|---|---|
| 主な役割 | 空間を区切る壁や、天井のベースとなる下地を形成する。 |
| 素材のメリット | 木材と比べて軽量で燃えにくく、耐久性に優れている。 |
軽鉄工事は、オフィスのレイアウトを決める重要な土台となるため、間取りの計画を事前に固めておく必要があります。
軽鉄の骨組みが完成した後に、上から石膏ボードを貼り付けるボード工事へと進む流れが一般的です。
天井の高さや壁の配置によって使用する鉄骨の量や作業工数が変動するため、費用にも直接影響を与えます。
施工業者から提示された見積書を確認する際は、図面をもとに算出された数量と単価になっているかを確認することが大切です。
ボード工事は1坪あたり約6千円
ボード工事とは、軽鉄工事で組み上げた骨組みの上に石膏ボードなどを貼り付け、壁や天井の下地を作る工程です。
一般的なオフィスの場合、費用相場は1坪あたり約6,000円程度が目安となります。
- 壁紙の張替えや塗装などの内装仕上げ工事の土台
- 遮音性を高めるためには、ボードを2枚重ねて張る施工方法がある
- 吸音材(グラスウールなど)を壁の内部に充填することで防音効果を向上させられる
音漏れを防ぎたい会議室や役員室など、特定の空間に対して防音対策を施す場合、資材費や作業工数が増加するため費用が上乗せされます。
各スペースの用途に合わせて、必要な遮音性能を事前に検討しておくことが大切です。
ボード工事は、内装全体の完成度を左右するため、精度の高い確実な施工が求められる工程となります。
内装仕上げ工事は素材ごとに異なる
内装仕上げ工事は、壁紙の貼り付けや床材の敷き詰めなど、オフィスの最終的な見栄えを決定づける工程です。
選ぶ素材のグレードやデザイン性によって費用が変動するため、予算に応じた素材選びが求められます。
| 仕上げ工事の種類 | 費用相場の目安 (1坪あたり) |
|---|---|
| 壁紙(クロス)の施工 | 約6,000円〜 |
| 床貼り(タイルカーペット) | 約10,000円〜 |
| 床貼り(塩ビタイル) | 約27,000円〜 |
エントランスや来客用の会議室など、企業の顔となる空間にはデザイン性の高い素材を採用し、執務エリアには標準的なタイルカーペットを用いるなど、メリハリをつけることがポイントです。
すべてのエリアに高価な素材を使用すると予算をオーバーしやすいため、空間の用途に合わせて優先順位をつけることが大切です。
清掃のしやすさや防音性といった機能面と、コストのバランスを見極めながら計画を進めましょう。
パーテーション工事は1スパン1.5万円から
パーテーション工事は、オフィス内に会議室などの独立した空間を作るため、間仕切りを設置する工程です。
用途に応じて素材や固定方法を選択でき、費用相場はパネル1枚分(1スパン)あたり1.5万円からとなります。
- レイアウト変更が容易なローパーテーション(置き型)
1.5万円から - 施工が早くコストを抑えやすいアルミパーテーション
1.8万円から - 防音性や不燃性に優れたスチールパーテーション
2.5万円から
執務エリアの簡易的な仕切りには置き型、機密情報を扱う会議室にはスチール製など、目的に応じて使い分けるとコスト削減が可能です。
天井まで届く施工型を設置する場合、消防法に基づいて空調や火災報知器の増設工事が必要になるケースがあります。
パーテーション本体の価格だけでなく、設備関連の追加費用もあらかじめ考慮して計画を立てることが重要です。
建具工事の費用は3万円〜30万円
建具工事は、ドアや窓・収納扉などの設置にかかる工事で、3万円〜30万円が相場です。
建具工事は、素材や機能性によって大きく費用が変わります。
- 材質(木製、アルミ、スチール)
- 開閉方式(開き戸、引き戸、自動ドア)
- 防音・防火
建具工事は、室内用のシンプルな扉であれば安価に抑えることが可能です。
しかし、防音・防火性能を備えた製品を使用するとコストが高くなります。
費用の目安は以下の通りです。
- 一般的な木製ドア
3万円〜8万円/枚 - 防音・防火仕様のドア
10万円〜30万円/枚 - スライドドア・引き戸
5万円〜20万円/枚
標準仕様のドアを選ぶか、既存の建具を再利用すると費用を抑えることができます。
電気工事は配線や照明の数で変動する
電気工事は、安全かつ効率的に電力を使用するために、配線やコンセント、照明機器などを設置する工程です。
費用は、オフィスの規模や従業員数、設置するOA機器の量によって変動します。
電気設備工事の費用の目安は以下の通りです。
- 照明設備の設置
1台あたり5,000円〜30,000円 - コンセント・スイッチの増設
1カ所あたり5,000円〜15,000円 - オフィス全体の配線工事
20万円〜100万円
初期段階で必要な電源数・位置を精査し、無駄な回路や配線を減らすことでコストの最適化が可能です。
LED照明を採用することで長期的な電気代を削減したり、既存の配線を活かして新たな工事を最小限に抑えましょう。
通信機器設備工事はLAN配線等で異なる
通信機器設備工事の費用は、ネット回線や電話回線などによって異なります。
通信機器設備工事は、インターネット回線や電話回線の設置、LAN配線工事などを行う工程です。
現代のオフィスでは不可欠な工事であり、業務の効率に大きく影響します。
たとえば「配線の長さ・ポート数・Wi-Fi機器の設置数・PBX(電話交換機)の有無など」が費用に影響し、既存設備の活用可否によっても金額は変わります。
通信機器設備工事の費用目安は、以下の通りです。
- LAN配線工事
1カ所あたり5,000円〜20,000円 - Wi-Fi機器の設置
1台あたり2万円〜10万円 - 電話回線の敷設
5万円〜50万円
コストを抑えるには、無線LAN(Wi-Fi)を活用し、物理的な配線を減らすことが大切です。
空調設備工事はエアコンや換気設備によって異なる
空調設備工事の費用は、エアコンや換気設備によって異なります。
空調設備工事は、エアコンや換気設備を設置する工事で、オフィスの快適性を左右する重要な要素です。
必要な費用は、新規設置か既存の設備を活かすかで大きく変わります。
部屋数や使用人数に応じて冷暖房能力が決まり、業務用エアコン(天井埋め込み型や壁掛け型)の種類で費用が変わるからです。
加えて、換気設備やダクトの新設があるとさらにコスト増になります。
空調設備工事の費用の目安は以下の通りです。
- 個別エアコン設置
1台あたり10万円〜30万円 - 業務用エアコン(天井埋め込み型)
1台あたり30万円〜100万円 - 換気設備の設置・改修
20万円〜200万円
省エネ性能の高いエアコンを導入することで、長期的な電気代を節約できます。
給排水設備工事は20万円程度
給排水設備工事は、オフィスの給湯室や洗面台、トイレなどにおいて上下水道を適切に使用できるようにするための工事です。
機器本体の代金を除いた基本的な配管などの工事費用として、約20万円程度が相場の目安となります。
| 給排水設備工事の主な対象 | 費用変動の主な要因 |
|---|---|
| 給湯室やミニキッチン | 水回りの完全な新設か、既存配管の流用かによる違い |
| トイレや洗面台などの水回り | 配管の延長距離や、床下の構造(OAフロア等)による影響 |
水回り設備を新設したり、既存の配管から大きく離れた場所に移動させたりする場合、床下の配管延長が複雑になり費用が跳ね上がる傾向があります。
コストを抑えるためには、前のテナントが利用していた既存の配管位置をそのまま活かしたレイアウトにすることが効果的です。
また、水漏れなどの重大なトラブルを防ぐためにも、専門的な知識を持った業者による確実な事前調査と施工が求められます。
消防設備工事は10万~30万円程度
消防設備工事は、火災などの災害に備えて火災報知器や誘導灯、スプリンクラーなどを設置または移設する重要な工程です。
オフィスの安全性と法律遵守のために不可欠であり、軽微な増設や移設であれば10万〜30万円程度が費用の相場となります。
消防設備工事の費用の目安は以下の通りです。
- 火災報知器の設置
1台あたり1万円〜5万円 - スプリンクラー設備の設置
50万円〜500万円 - 非常用照明・誘導灯の設置
1カ所あたり5,000円〜30,000円
設置個数や工事の規模によっては、30万円を大きく超えるケースも珍しくありません。
また、間仕切りを多く設けるレイアウトでは、所轄の消防署への事前確認や申請手続きに追加の期間を要することもあります。
内装デザインを最終決定する前に、ビル管理会社や指定業者と連携して必要な設備と費用を確認することが重要です。
サイン工事の費用はデザインによって異なる
サイン工事は「社名プレートや案内板、フロアガイドなどの設置工事で、デザイン性・サイズ・設置方法」によって費用が大きく異なります。
サイン工事とは、オフィスの入口やフロア内の案内板、ロゴ看板などを設置する工事です。
企業のブランドイメージに影響するため、デザインにもこだわる必要があります。
費用の目安は以下の通りです。
- オフィス入口の社名看板
5万円〜50万円 - フロア案内板の設置
3万円〜30万円 - LED照明付きサイン
10万円〜100万円
サイン工事は、素材・印刷方式・施工場所によってコスト幅が広く、ブランドイメージや視認性を意識すると費用がかさむ傾向にあります。
- 素材:アクリル・金属・木材
- 印刷方式:カッティングシート・UV印刷
- 施工場所:屋内・屋外
コストを抑えるには、シンプルなデザインを採用する、または既存の看板をリメイクする方法があります。
サイン工事は来客・従業員の動線や企業ブランディングに関わる重要な要素です。
費用対効果を考えつつ、必要最小限かつ効果的な設置計画を立てましょう。
造作家具工事はサイズや内容で変動する
造作家具工事とは、既製品のオフィス家具ではなく、空間のサイズや用途に合わせてオーダーメイドで家具を設計・造作する工程です。
受付カウンターやリフレッシュスペースの専用テーブルなど、自社独自のレイアウトに合わせて作られるため、サイズや内容によって費用が変動します。
以下では、造作家具工事の費用をまとめました。
- 受付カウンターの製作
20万円〜100万円 - 収納棚・書庫の設置
10万円〜50万円 - オーダーメイドデスク
5万円〜30万円/台
造作家具工事は、既製品よりもコストはかかりますが、空間にフィットする利便性と高いデザイン性を実現できます。
そのため、デザイン性や機能性を重視する場合に採用されます。
重要度の高い場所から優先的に導入を検討し、それ以外は既製品の活用でバランスをとるのが効果的です。
費用負担が変わるオフィスビルの工事区分

オフィスビルでの内装工事では、誰が業者を選定し誰が費用を負担するかを明確にするため、「工事区分」というルールが設けられています。
区分を正しく理解していないと、想定外の出費が発生したり、移転のスケジュールが遅れたりするため事前確認が大切です。
| 工事区分の種類 | 費用負担と業者選定の割り当て |
|---|---|
| A工事(ビルの外装や共用部の修繕など) | 費用負担:オーナー / 業者選定:オーナー |
| B工事(空調や消防設備、分電盤など) | 費用負担:テナント / 業者選定:オーナー |
| C工事(専有部分の内装や造作家具など) | 費用負担:テナント / 業者選定:テナント |
特に注意が必要なのは、テナント側が工事費用を全額負担するにもかかわらず、ビルのオーナー側が施工業者を指定する「B工事」の存在です。
指定業者以外への依頼ができず、他社との相見積もりによる価格競争が起きないため、一般的な市場価格よりも費用が割高になる傾向があります。
予算オーバーを防ぐためにも、内装計画を立てる前に、賃貸借契約書で各工事の区分とB工事の指定業者をしっかりと確認しておくことが重要です。
C工事はテナント側が業者を選定し費用を負担
C工事とは、オフィスビルの専有部分において、テナント側が自由に施工業者を選定し、自らの負担で実施する工事区分のことです。
オフィス移転に伴う壁紙の張り替え、間仕切りの設置、造作家具の導入など、内装仕上げに関する工事の大部分がC工事に該当します。
- 内装デザインやレイアウトに関わる造作工事の多くがC工事に含まれる
- テナント自身で業者を選定できるため、複数社での相見積もりが可能
- 価格競争が働きやすく、コスト削減や細かな予算調整を行いやすい
テナント側の裁量が大きいため、自社の予算やスケジュールに合わせて柔軟に業者選びを行える点がメリットです。
ただし、空調や消防設備などのB工事(オーナー指定業者)と作業範囲が混在し、工程の調整が必要になるケースも少なくありません。
着工前にビル管理会社と協議し、各工事区分の境界線を明確にしておくことがスムーズに進めるためのポイントです。
オフィス内装工事の費用を抑える方法7選

オフィス内装工事の費用を抑える方法7選を紹介します。
- 複数の内装業者で見積もり依頼をする
- 居抜き物件やセットアップオフィスを利用する
- 既存の設備や建具をそのまま活かして使用する
- 内装材のグレードを落とす
- 政府の補助金を活用する
- 内装工事に優先順位をつけてコストを抑える
- DIYを取り入れる
一般的に、内装工事の費用は1坪あたり10万円~30万円が相場とされていますが、工夫次第でコストを削減が可能です。
しかし、単に安価な業者を選ぶだけでは、品質の低下や追加工事の発生につながる可能性があります。
費用を抑える効果的なテクニックを紹介しますので、参考にしてください。
複数の内装業者で見積もり依頼をする
オフィス内装工事の費用を適正に抑えるための基本は、1社だけで決めずに必ず複数社から見積もりを取得することです。
以下では、複数の内装業者で見積もりを依頼するメリットをまとめました。
- 各工事項目の単価や数量を比較でき、不当な高額請求を未然に防げる
- 業者間で適正な価格競争が働くため、全体的なコストダウンが期待できる
- 担当者の対応スピードや提案力を見比べ、信頼できる業者を見極められる
最初から1社に絞り込んでしまうと、提示された金額が市場の相場に対して適正なのかどうかを判断する基準が持てません。
正確な比較を行うためには、すべての業者に対して全く同じ希望条件やレイアウトの要望を伝えることが重要です。
前提条件が異なると見積もりの基準がずれ、単なる金額の比較ができなくなってしまいます。
また、極端に安い見積もりを提示する業者は、必要な工事項目が抜け落ちている可能性もあるため、金額だけでなく内訳まで丁寧に確認しましょう。
居抜き物件やセットアップオフィスを利用する
内装工事の初期費用を根本から削減したい場合は、物件探しの段階で居抜き物件やセットアップオフィスの活用を検討するのが効果的です。
スケルトン物件とは異なり、既存の設備や間仕切りをそのまま流用できるため、全体の工事規模を最小限に抑えることが可能です。
| コストを抑えやすい物件 | 特徴と削減できる費用の内容 |
|---|---|
| 居抜き物件 | 前テナントの内装や空調、配線を再利用し、工事費を削減できる |
| セットアップオフィス | 貸主側で受付や会議室が構築済みのため、初期投資が減る |
これらの物件を選択すれば、内装工事費を削れるだけでなく、工期も短縮できるため、移転に伴う空家賃の削減にも直結します。
ただし、あらかじめレイアウトが固定されているため、自社のブランディングを細部まで反映させたい場合には不向きな側面もあります。
自社の求める働き方と既存の間取りが合致するかどうか、事前の内見で慎重に見極めることが重要です。
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既存の設備やレイアウトを最大限に活かす
水回りや空調、電気配線など、既存の設備やレイアウトをそのまま活用することは、費用を抑えるための有効な手段です。
特に給湯室や空調機を大幅に移動させると、配管の延長工事などが必要となり、コストが跳ね上がる原因になります。
以下では、既存の設備をそのまま活用する例をまとめました。
- 水回り(給湯室やトイレ)は既存の位置を動かさずにプランニングする
- 既存の空調機や照明の配置に合わせて、執務エリアや会議室を設ける
- 配線や分電盤の既存位置を活かし、電気・通信工事の追加費用を最小限にする
新たな間仕切りを設置する際も、空調の風向きや照明位置を考慮することで、設備の増設を回避可能です。
建物の基本構造に逆らわないレイアウトを組むことが、大きな予算削減に繋がります。
設計の初期段階で内装業者と図面を共有し、既存設備をベースにした空間配置を相談しながら進めましょう。
内装材のグレードを落とす
内装工事の費用は、使用する素材の種類や品質によって大きく変わります。
特に、床材や壁紙、天井材などの内装材のグレードを調整することで、コストを抑えることができるでしょう。
例えば、高級感のあるタイルカーペットや無垢材のフローリングを使用すると費用がかさみますが、一般的なビニールタイルやクッションフロアを選べば、大幅なコスト削減ができます。
実際に林野庁では、事務所の木造化についておすすめされている内容が確認できます。
4.光熱費の削減を効率よく実現できます。
・木造は断熱性の確保に適しています。
・断熱・日射遮蔽の措置を施すと暖房費、冷房費を削減しやすくなります。
また、壁紙をシンプルなクロスにする、天井の仕上げをあえて簡素化するなどの工夫もおすすめです。
ただし、あまりに安価な素材を選ぶと耐久性が低くなり、早期の張り替えが必要になる可能性があるため、コストと耐久性のバランスを考慮しましょう。
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政府の補助金を活用する
オフィス内装工事の自己負担を軽減する手段として、国や自治体が提供する補助金や助成金を活用する方法があります。
働き方改革の推進やIT環境の整備などを目的とした制度が多く、要件を満たせば返済不要の資金を受け取れるため、初期費用を削減することが可能です。
| 補助金・助成金の例 | 対象となる主な取り組みや経費 |
|---|---|
| IT導入補助金 | 業務効率化に向けたソフトウェアやネットワーク環境の導入 |
| 地方自治体の支援制度 | 特定の地域への企業誘致や、雇用促進に伴うオフィス改修 |
補助金制度を利用する際は、「工事着工前」や「物件契約前」に申請と審査を完了させる必要があります。
工事が始まってからの事後申請では受け取れないケースがほとんどのため、移転計画の初期段階で利用可能な制度を調べておくことが不可欠です。
公募期間が決まっており申請書類も複雑な傾向があるため、専門家への相談も視野に入れながら計画的に準備を進めましょう。
内装工事に優先順位をつけてコストを抑える
オフィスの内装工事において予算オーバーを防ぐためには、すべての希望をそのまま叶えるのではなく、工事内容に明確な優先順位をつけることが有効です。
企業イメージを左右する重要なエリアと、日常業務の機能性さえ満たせばよいエリアとでメリハリをつけることで、全体のコストを効率的に調整できます。
- 来客が最初に見るエントランスや会議室には予算をかける
- 執務エリアは標準的な素材を選択し装飾コストを最小限に抑える
- レイアウト変更を想定し可変性の高いシンプルな間取りを設計する
こだわりたい部分とコストを削る部分の線引きをあらかじめ決めておくことで、業者との打ち合わせもスムーズに進みます。
すべてに妥協せず、企業としての投資対効果が高くなるポイントに予算を集中させることが、賢くコストを抑えるための秘訣です。
設計の早い段階で社内の意見をまとめ、優先順位を明確にした上で見積もり内容を精査していきましょう。
DIYを取り入れる
可能な範囲でDIY(Do It Yourself)を取り入れることで、人件費や施工費を一部削減することが可能です。
棚の組み立てや簡易な塗装、カーペット敷設などは専門業者を頼らずに自社で対応できることもあり、職場の一体感を高める効果も期待できます。
| 作業項目 | DIY内容 | 費用削減の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 壁面の塗装・クロス 貼り替え | 水性ペンキでの塗装、リメイクシート貼り | 5万〜20万円以上 | 簡易塗装なら初心者でも可能。下地処理と養生は丁寧にする。 |
| タイルカーペットの敷設 | 既製のタイルカーペットを手作業で設置する | 5万〜15万円 | 接着剤不要タイプなら簡単施工が可能。 |
| シェルフ・ラックの 組み立て | ネジ止め式収納棚、書庫の組み立て | 3万〜10万円 | ニトリ・IKEA・通販家具などが対象。 |
| 観葉植物・グリーンの設置 | 植栽・壁掛けグリーンの設置 | 2万〜5万円 | 空間の印象向上にも寄与。定期メンテが不要な人工植物も人気。 |
| 照明器具の取り付け (法的に可能な範囲) | 工事不要な照明 (スタンド、クリップライト) | 1万〜10万円 | ダクトレール+スポットライトも市販品ならDIY可能。 |
| ホワイトボードと 掲示板の設置 | ネジ止めや粘着で壁に設置 | 数千円〜3万円 | 貼り直し可能な「マグネットシート」タイプもおすすめ。 |
| サインプレートの自作 | 社名・案内プレートをアクリル板+カッティングシートで制作 | 1万〜5万円 | 簡易型ならプリンターやネット印刷でも対応可能。 |
| パーテーションの簡易設置 | 組み立て式・布製の簡易パーテーション | 5万〜10万円 | 天井固定不要タイプで施工不要。 |
DIYを行う際は、管理会社の許可が必要な場合があります。
小規模なDIYの場合でも、管理会社の許可を得ることで未然にトラブルを防ぐことが可能です。
安全面・専門性の高い工事は業者に任せつつ、DIY可能な範囲を見極めて取り入れることで、費用と満足度の両方を高められます。
オフィス内装工事で失敗しないためのポイント

オフィスの内装工事は企業のビジネス基盤を整える大切なプロジェクトですが、計画の進め方を誤ると予期せぬトラブルやコスト増に直結します。
移転やリニューアルを成功させるためには、法的な基準をクリアし、契約上のリスクをあらかじめ防ぐための備えが不可欠です。
- 消防法や建築基準法などの法規制を遵守
- 見積書や契約内容の細部まで確認
- 工事期間(工期)に余裕を持たせる
特に、デザインやコストの削減ばかりに気を取られていると、法令上の違反が見落とされたり、予期せぬ追加工事が発生したりする原因になります。
専門知識を持つ施工業者やビル管理会社と密にコミュニケーションを取りながら、安全かつ透明性の高いプロジェクト運営を心がけましょう。
以下では、オフィス内装工事で特に注意すべき失敗回避のための重要なポイントを詳しく解説します。
消防法など関連する法律や安全基準を遵守する
オフィスの内装工事を進める上で、厳格に守らなければならないのが消防法や建築基準法などの各種法令です。
従業員の安全を守り、万が一の災害時に備えるため、法的な安全基準を満たしていない状態でオフィスを稼働させることは許されません。
| 遵守すべき主な法令・基準 | 工事における具体的な注意点 |
|---|---|
| 消防法 (火災報知器・誘導灯など) | 間仕切りで部屋を増やす場合、設備の増設や所轄への届出が必須 |
| 建築基準法 (採光・換気・避難経路) | 避難通路が塞がれていないか、非常用照明が確保されているかの確認 |
法令への適合確認を怠ると、所轄の消防署から是正命令を受けたり、最悪の場合は営業開始が遅れたりする重大なリスクが生じます。
レイアウト設計の初期段階から、専門知識を持つ内装業者やビル管理会社と連携し、法令をクリアしているかを必ず確認しながら進めることが成功の鉄則です。
契約内容や工期を確認し追加費用を防ぐ
オフィス内装工事におけるトラブルを未然に防ぐためには、施工契約を結ぶ前に見積書の内容とスケジュールを細部まで徹底的に確認することが重要です。
「一式」とまとめられた大雑把な見積もりでは、どの工事にいくらかかっているのかが分からず、後から予期せぬ追加費用を請求される原因になります。
- 見積書に作業範囲や使用される素材のグレードが明確に記載されているか
- B工事や別途工事など、自分の負担範囲外の費用が混入していないかをチェック
- ビル側の搬入出ルールなどを考慮し余裕を持った工期スケジュールを組む
休日や夜間にしか作業ができないビル指定の制約がある場合、夜間作業費や休日割増料金が上乗せされて予算が大きく膨らむケースも少なくありません。
契約前の段階で不明な点をすべてクリアにしておき、予備費を含めた資金計画を立てておくことが、安心して工事を進めるための大切なポイントとなります。
オフィス内装工事のステップ

オフィス内装工事のステップは以下の流れで進みます。
- オフィスの方向性を決める
- 内装工事業者を選定する
- 内装工事の打ち合わせをする
- 内装工事の実施・引き渡し
オフィス内装工事の進め方を誤ると、予算オーバーやスケジュール遅延の原因になることもあります。
以下に詳しく説明しますので、事前に流れを把握しましょう。
オフィスの方向性を決める
オフィス内装工事を始める前に、まずはオフィスの方向性を明確に決めることが重要です。
どのような働き方を実現したいのか、必要な設備やレイアウトはどうするのかを考え、オフィスのコンセプトを固めましょう。
例えば、以下のようなオフィスのコンセプトがあります。
- 開放感のあるカフェ風オフィス
- シンプルで洗練されたミニマルデザイン
- コミュニケーションを重視したオープンスペース型
- 集中力を高める個室ブース型オフィス
- スタートアップ向けのフレキシブルオフィス
- 自然を取り入れたグリーンオフィス
- 社員の健康を意識したウェルネスオフィス
- クリエイティブな発想を促すデザインオフィス
- モダンでスタイリッシュなハイエンドオフィス
- テレワークと出社を両立させるハイブリッドオフィス
初期段階で具体的な方向性を決めることで、スムーズな工事進行と無駄なコストの削減につながります。
内装工事業者を選定する
オフィスの方向性が決まったら、次に内装工事を依頼する業者を選定します。
業者選びは、内装工事のクオリティやコストに大きく影響するため、慎重に行いましょう。
また、オフィスの規模や工事内容に適した業者を選ぶこともポイントです。
例えば、スケルトン物件の全面改装が得意な業者や、居抜き物件のリノベーションに強い業者など、それぞれの専門分野があります。
業者の実績や過去の施工事例をチェックし、自社の求めるオフィスデザインに対応できるかを確認しましょう。
内装工事の打ち合わせをする
内装工事業者が決まったら、具体的な工事内容やスケジュールについての打ち合わせです。
内装工事の打ち合わせでは、以下のような内容を確認しながら、施工プランを決定します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| レイアウト | 机・椅子・会議室などの配置を決める |
| デザイン | オフィスの雰囲気やカラー、素材を決定 |
| 設備工事 | 電気・空調・通信機器の配置や容量を確認 |
| スケジュール | 着工から引き渡しまでの工程を決定 |
| コスト | 予算内に収まるか、見積もりを最終確認 |
打ち合わせの際には、イメージ画像や参考デザインを準備し、業者と共有するとスムーズに進みます。
また、オフィスの規模によっては、業務への影響を最小限にするため、段階的に工事を進める方法も検討しましょう。
打ち合わせの段階で細かい部分までしっかり決めておくことで、後のトラブルを防ぎ、理想のオフィスを完成させることができるでしょう。
内装工事の実施・引き渡し
打ち合わせが完了したら、いよいよ内装工事の実施です。
工事の期間は、内容や規模によって異なりますが、一般的に1か月~3か月程度が目安となります。
工事が始まると、設計通りに進んでいるかを随時確認し、問題が発生した場合はすぐに業者と交渉しましょう。
工事が完了したら、最終チェックを行い、引き渡しを受けます。
契約内容通りに施工されているか、設備の動作に問題がないかを細かく確認し、不備があれば修正対応を依頼します。
引き渡し後は、オフィス家具や機器の搬入を行い、実際に業務がスタートできる状態に準備しましょう。
オフィス内装工事も物件探しもオフィスバンクにお任せください

オフィスの物件選びから内装工事まで、ワンストップで対応できるのがオフィスバンクの強みです。
複数業者とのやりとりや工事内容のすり合わせに悩む必要がなく、スムーズで効率的な移転・開設が実現できます。
オフィスバンクでは「賃貸オフィス仲介」「内装設計・施工」「什器・ネット回線・防災設備」などをすべて自社グループ内で対応しているため、窓口の一本化が可能です。
- 窓口が一本化できる
- 工事内容を物件条件と連動させた提案ができる
- 費用・スケジュールの見える化がしやすい
- 移転先の物件探しをオフィスバンクが担当
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上記のように、情報の一元管理と業務効率化によって、オフィスづくりの負担を大幅に軽減することができます。
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| オフィスバンク株式会社の概要 | |
|---|---|
| 社名 | オフィスバンク株式会社 |
| 設立 | 平成7年11月 |
| 所在地 | 【名古屋オフィス】 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦 3-15-15 CTV錦ビル4階 TEL:052-973-3344 |
| 代表者 | 代表取締役 鈴木 明 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 免許 | 国土交通大臣(1)第10681号 |
| 所属団体 | 公益社団法人不動産保証協会 |
オフィス内装工事の費用に関する質問集
オフィス内装工事の費用に関する質問集をまとめました。
オフィス内装工事にとりかかる前に参考にしてください。
オフィスの移転や内装工事についての
ご不安・ご不明点は、
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オフィス内装工事は情報収集して費用を抑えよう
オフィス内装工事を成功させるには、物件の選定から内装デザイン、業者の選定、工事の進行まで、事前の計画と情報収集が重要です。
また、複数の業者から見積もりを取り、補助金の利用や中古家具の導入などでコストを抑えましょう。
場合によっては、居抜き物件やセットアップオフィスを活用することで、初期費用を大幅に抑えることが可能になります。
オフィスは、従業員の働きやすさや企業のイメージにも影響を与える空間です。
できるだけ事前に情報を集め、賢く工事を進めることで、コストを抑えながらも快適で機能的なオフィス環境を整えられるでしょう。

