オフィスレイアウトの考案は、見切り発車でスタートすると時間がかかったり、失敗したりするリスクがあります。
まずは事例をもとに基本となる形を決めて、社員の理想に合ったデザインに仕上げましょう。
ここでは、オフィスレイアウト考案のポイントや、機能的なオフィスレイアウトの事例をご紹介します。
オフィスレイアウトを考案するポイント
オフィスレイアウトは見栄えにこだわりたいものですが、まずは「動線」を優先しましょう。
動線とは、オフィス内を社員が動く際に通るルートを指します。
作業に合わせて動きやすいようなレイアウトにしなければ、不便に感じる上に、業務効率が下がってしまいます。
デスク同士を背中合わせに配置する場合は、間隔は180cm以上空けてください。
デスクを横並びにして配置する場合は、90cm以上空けると良いでしょう。
人が集中するスペースは動線を十分に確保して、反対に不要な動線は省くといった具合に、実際の動きを想定して判断することが大切です。
おすすめのオフィスレイアウトの事例4選
オフィスレイアウトには、基本となるいくつかのスタイルが存在します。
機能的で使いやすいオフィスレイアウトの事例を4つご紹介します。
島型
・コミュニケーションが取りやすい
・配置スペースに無駄がない
・配線をまとめられる
共同作業が多い場合、「島型」のレイアウトがおすすめです。
周りの社員とコミュニケーションが取りやすいのが特長で、部署やチームごとにまとまった配置が実現します。
デスクを中央に集中させられるため、配線も一箇所にまとめられます。
・プライバシーの確保が難しい
・集中力を継続することが難しい
常にお互いの姿が見える状態となっているため、ストレスを感じてしまうことがあります。
一人で作業に集中しなければならないような業務には、向いていないといえるでしょう。
教室型
・プライバシーを確保できる
・管理者による管理が容易
・通路を多く確保できる
コールセンターのように業務の流れが決まっている場合は、全員が同じ方向を向く「教室型」のレイアウトがおすすめです。
教室型は島型とは異なり、チームではなく個人の生産性を上げたい場合に作業効率のアップが狙えます。
全体の仕事の進捗具合や仕事ぶりを一望できるスタイルなので、管理者もマネジメントがしやすいでしょう。
・スペースを多く取る
・コミュニケーションが取りにくい
教室型は縦並び、もしくは横並びにデスクを配置するため、部屋のスペースを多く取ります。
また、業務中に他の社員と目が合う回数が減るため、お互いにコミュニケーションが取りにくいという側面もあります。
背面型
・作業に集中できる
・プライバシーを確保できる
企画や設計など、個人での作業が多い場合は「背面型」のレイアウトがおすすめです。
背面型は、基本的に社員同士が背を向けて作業する形になるため、一人で集中したい場合に最適です。
プライバシーが確保されている上に話しかけられることも少ないことから、ストレスを感じにくいスタイルだといえます。
・管理者による管理が難しい
・コミュニケーションが取りにくい
背面型だと、個人が何をしているのか、仕事が順調に進んでいるのかを管理者が細かくチェックすることが難しいです。
また、社員同士のコミュニケーションも希薄になるでしょう。
フリーアドレス型
・コミュニケーションが活発になる
・レイアウトの自由度が高まる
外に出ている社員が多い場合や、固定の席を決めなくても作業ができる場合は「フリーアドレス型」のレイアウトがおすすめです。
固定のデスクやチェアがなく、社内全ての社員同士の交流が可能になるのが、フリーアドレス型の特長です。
形にこだわる必要がないため、家具を自由に配置できるというメリットがあります。
・個人での作業には向かない
・管理者による管理が難しい
自由度が高いフリーアドレス型は、一人で作業に集中することが難しく、単独で業務をおこないたい場合には向きません。
また、個人が自由に動いて作業するため、管理者には高いマネジメント力が求められます。
オフィスレイアウトは業者に依頼できる?
オフィスレイアウトを考案しようと思っても、なかなか決まらないというケースもあるでしょう。
自社内で考案することが難しければ、専門の業者に依頼することをおすすめします。
オフィスレイアウトに限らず、開設や移転に必要な一連の作業を全て請け負ってくれるようなサービスも存在します。
「オフィスレイアウトの考案だけ依頼したい」という場合でも対応してもらえる可能性が高いので、迷ったときには業者を頼りましょう。
働き方に合わせたレイアウトでオフィスを快適に
オフィスレイアウトは、社員の満足度を左右するだけでなく、業務効率も左右する問題です。
今回ご紹介した事例を参考に自社に合ったスタイルを選択して、業務効率化を目指しましょう。
オフィスレイアウトに関しては以下の記事でも取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。